一日8時間は会社でPCに向き合って資料を作ったり、メールを打ったりしています。
最近腱鞘炎ぎみなのか、指に少ししびれを感じるようになったので、PC環境を見直すことにしました。
まず最初はいちばん触れる時間の長いキーボードから。これまではPC付属のものを使っていましたが、手に優しいものを選ぶことにしました。
RealforceかHHKBか
長い時間キーボードを使う人に人気のキーボードは2つあることが分かりました。
東プレRealforceとHHKB(Happy Hacking Keyboard)です。
どちらも静電容量無接点方式という方式を採用していて、押し心地がよく、長持ちすることが特徴。金融機関のデータ入力に使われるなど、信頼ある方式だそうです。
東プレHPより
スイッチ機構に静電容量無接点方式を採用しています。電極が接することなく一定レベルに近づけば回路が接続されてキー押下を認識する仕組みのため、物理的な接点が無く、信頼性と耐久性に優れています。
ただし、モノがいいだけあってお値段もお高め(2万円程度〜)
HHKBは幸い職場に使っている人がいたので、感想を聞いて、少し触らせてもらいました。
HHKBの感触
HHKBを愛用している同僚いわく、Realforceも以前使っていたが、HHKBは打ったときの抜け感がRealforceよりスコッとしていて好みとのこと。また10年くらい愛用しているが壊れたことがないらしい。
そんな彼は普段HHKBをデスクトップにつないで使い、ノートPCを使うときにはそのキーボード面の上にHHKBを乗っけて使うほど愛用しています。
ほんのちょっと触らせてもらったところ、押し心地はたしかに普通のキーボードとは全く違う。押し込むストロークが長いが、スッと押せてスムーズに返ってくる感じ。
そして超コンパクト。
ただ気になったのは矢印キーやファンクションキーがないこと。Fnキーを押しながら他のキーを押すと、その代わりになることがわかったものの、まず矢印キーがないとパワポの資料作成で図形を動かすときに苦労しそう。またエクセルでF2、F4を多用する自分としてはこの2つはほしい。
ただ、見た目は超シンプルで文句なくカッコいい。ストイックなキー構成もあり、プロのプログラマー(ハッカー?)が使うキーボードといった印象です。
Realforceの印象
Realforceについては周りに使っている人がいなかったので、ヨドバシカメラ秋葉原店に触りに行きました。ここはいろんな種類のリアルフォースがそろっているので、試すならおすすめです。
打ち心地はHHKBに近く、ストロークが深いにもかかわらず押しやすい。これまでのデスクトップ付属のキーボードがバチパチ打つ感じなのが、Realforceだとスコスコという感じで、なんだかわからないけど気持ちいい!
キーの配列はHHKBとは違い、普通のキーボードとまったく同じで、違和感なく使い始められそう。
この時点で、HHKBは選択肢から消え、Realforceの数あるモデルの中から何を選ぶか、に目標が変わりました。
Realforceの種類と選び方
Realforceにはものすごく多くのモデルがあり、違いが難解でしたがヨドバシでながめているうちに分類が分かってきました。
5つの選択肢から選んでいけば、自然と自分にあったモデルにたどり着くと思います。
- 英語配列か日本語配列か
- テンキー有りか無しか
- キーの重さは30gか45gか変荷重か
- 色はアイボリーか黒か
- 静音か普通か
英語配列か日本語配列か
英語配列は日本語配列に比べて、①キーにかなの印字がなくスッキリしている、②スペースキーが大きい、といった理由で愛用する人も多いキーボードです。
ただ私はしばらく使ったところこんな不便を感じたことがあります。
- 日本語⇔英語切り替えが面倒(ALTキー+「`」の同時押しが必要)
- Enterキーが縦長でないのでEnterキーを押したつもりがその上の文字「¥」を押してしまう
- 文字の場所が日本語キーボードとちょくちょく違う。特に「@」が数字の2の上にあるのが違和感。また自分は「:(コロン)」をよく使うが、英字キーボードだとシフトを押しながらでないと「;(セミコロン)」になってしまうのも地味に面倒
というわけで私の場合は日本語配列を選択しました。
テンキーありかなしか
デスクトップPC付属のキーボードにはだいたいテンキーが付いてますが、私は使ったことがない。
リアルフォースにはテンキーなしモデルがあるので、それを選ぶと机を広く使えるようになります。
キーの重さは30gか45gか変荷重か
リアルフォースのキーの重さは30g、45g、変荷重から選べます。
「変荷重」とは、人差し指など押しやすい指のキーは45g、小指など力が弱い指が押すキーは30gという重さに変えているものです。東プレがこだわっているポイントのようですが、ゲームに使う人には全キー同じ荷重(30g/45g)の方が使いやすいようです。
文章を長い時間打つことが多いのでキーが軽い30gと変荷重で悩みましたが、リアルフォースの原点は変荷重ということからそれを信じて変荷重を選びました。
色は黒かアイボリーか
リアルフォースの色は黒と白(アイボリー)があります。
ここで問題が。個人的には圧倒的に黒のほうがかっこいいと思うんですが、「日本語配列」の「変荷重」には、黒がなくアイボリーしかない!アイボリーは「ザ事務用品!」といった感じで、昔ながらの事務所で使われているようなイメージ(あくまで主観)です。
これがかっこいい黒
これが事務機器みたいなアイボリー
英語配列や、一律30g・一律45gにすれば、かっこいい黒を選ぶことができます。
それに対して、リアルフォースの特徴である変荷重は、なぜか黒モデルがなくアイボリーだけ。
色を取るか、機能を取るか悩みに悩みました。
ただ、今回キーボードを買おうと思ったきっかけを思い出してみると、腱鞘炎になりそうな手首をケアするため。
と考えると、見た目より、東プレの原点である変荷重を選ぶべきと思い、アイボリーを受け入れることにしました。
静音タイプか普通タイプか
最後に悩んだのは静音タイプか普通か。これもかなり悩みました。
ヨドバシで両方を叩いてみると、普通タイプは最後までカチリと押し込める感じ、静音タイプは底にゴムが入っているような最後がムニュっとつぶれる感じ。
気持ちのよさでは、普通タイプ。でも音は明らかに静音タイプのほうが小さい。
最後はAmazonのレビューで、普通タイプだと結構音が響くという複数のレビューを見て静音タイプに決めました。
最終的には「日本語配列」「テンキーなし」「変荷重」「アイボリー」「静音モデル」に決定!
お値段は2.2万円、1級品のキーボードということで、さすがいい値段します。
Realforceを使った感想
こうやって入手したリアルフォースを仕事で平日毎日8時間以上使い、4か月が経ちました。
感想は一言でいうと「スゴくいい」です。(語彙力が貧困・・・)
同時にマウスをトラックボールに変えたので、キーボードだけの効果かわかりませんが、地味につらかった手の中指・小指からヒジまでのしびれがなくなりました!
その他にこのキーボードを使っていて感じるのはこんなことです。
- スコスコした感触が気持ちよくて打つのが楽しい
- ストロークが深いから打ちにくいかと思ったけど、逆に誤入力が減った
- 色(アイボリー)はたいして気にならない(けど黒があったらそっちのほうがいいかも)
- 静音にしてよかった。特にテレワークでWeb会議しているときも、キーボードを打つ音が相手に伝わる心配がない
- キーが高くて手首がちょっときつい。パームレスト必須
もうちょっと細かくみていきます。
押した感触が最高
なんと例えたらいいのか難しいですが、スコ!スコ!といった感じです。
MacBook AirやSurfaceの浅いキーボードとはまったく違う感触。きっちり押した感があります。
さらに変荷重モデルということで、力が弱い小指で打つキーは軽くなっていて快適。
またキーボードの面はホームポジションに向かって傾いていて、手前のキーも手首の位置を変えなくても押しやいように工夫されています。
これもまた気持ちよくキーを叩けるように感じる理由かもしれません。
この感覚はぜひ買う前に体感してもらいたく、まわりのPCマニアの人を見つけて触ってみるか、家電量販店(秋葉原ヨドバシがベスト)で叩いてみてください。
キーが高くて手首がきつい
今回Realforceを使ったときに一番違和感を感じたのは、キーボードの高さでした。
これまでノートパソコンを使っていたので、手のひらとキーボードはほぼ同じ高さにありました。Realforceはキー自体の高さが結構あるため、手のひらを置く場所から打鍵面までかなり高度差があります。
手のひらを下につけて打つクセがある自分が使うとこんな感じ。
手首がどうしてもきゅうくつな構えとなります。
これを解消するためにパームレストを導入。
これで入力はかなり快適になりました。
使っているパームレストは、Realforceと高さが合うとAmazonレビューにもあった「FILCO Genuine ウッドリストレスト」を選択。テンキーレスのキーボードにはMサイズが横幅ぴったりでした。
まとめ
東プレの高級キーボード「リアルフォース」を思い切って購入しましたが、最高。このまま壊れるまで使うことになると思います。
パームレストと合わせて2.5万円かかりましたが、10年使えば1年2,500円、1日10円弱。毎日8時間以上使う仕事の相棒で、腕の疲れも軽減してくれるとなれば、自分としては安いもの。
買ってよかったと心から思える品の一つです。